脱毛からのご提案
からだの持つ自然治癒力への期待のようなものを無意識のうちに感じているからであろう。
つまり、いかに西洋医学が進歩してきても、まだまだ治療効果の得られない病気も多い。
そんなときは自分自身の自然治癒力を信じて、特別ななにかをしたくなるのだろう。
それは自然の姿であり、それを否定的に考えるのもおかしいかもしれない。
とくに日本の大規模な調査となるとほとんどないのが現状である。
しかし、それでもめまいで医者にかかれば、「めまいの薬」をくれるが、それは、降圧剤のように確実に効果の証明されたものではないのだ。
つまり、医者が処方する薬でも、効果が明確になっているものと、きちんとした調査ができていないが、以前から使ってきた薬で、他に処方する薬もないので、処方しているものがあるというのが現状である。
患者はそれでもめまいが治ったと思うが、理由は二つであろう。
めまいは自然治癒することが多いが、ちょうど治りかけのときに医者に行ったということ。
もしくは、医者からめまいの薬をもらったというプラシーポ効果で効いてしまったか。
そのどちらかである可能性が高い。
医者が使う薬ですら、そんな状況であるから、一般薬がいかに暖昧でさらに健康食品となれば、その効用はほとんど証明されたものではないのだ。
十年前であれば、重症患者の末期、とくにがんや脳卒中の重症の場合であっても、心停止となれば、心臓マッサージや人工呼吸器を装着して延命が図られた。
しかし、現在では、末期医療において、患者や家族の意向が問われることが多い。
「急変した場合、どうしますか?」という選択を迫られる。
末期であれば、痛い思いをさせたくないと家族は思うであろうから、「何もしないでほしい」という場合が多い。
しかし、医学的な視点からすれば、一○○人のうち一人が、緊急蘇生で助かるかもしれない。
いくらがんの末期とはいえ、その場を助けることができれば、次の治療のチャンスが生まれるかもしれない。
家族感情を優先すれば、「かわいそうだから」ということになるが、それだけで常に治療をやめていれば、医学は進歩しなくなってしまう。
末期の患者は痛い思いをしないで、残りの時間を病院ではなく、自宅で過ごしたいということも多い。
がんの化学療法をすれば、寿命が延びるかもしれないが、病院にいなければならない。
何もしないで家に一戻れば、生きている時間は短いが、残りの人生を楽しむことが可能かもしれない。
がんの治療ではそんな選択を迫られる場合も多い。
がんの化学療法も評価が難しいものが多い。
それだけに、なにもしないで余生を家で過ごしたいという患者の思いも強い。
現代医学は、患者の生活の質を優先するようになり、医学的な確率を優先しなくなっている。
つまり、患者の生活の質というものが、医学的な統計データより、重く考えられるようになってきた。
治療が確実な病気、たとえば肺炎などは、抗生物質の選択が重要になるが、その副作用も考慮しなければいけない。
通常抗生物質による致命的なショックなどの副作用は、非常に希である。
だからこそ抗生物質を使用することへのためらいは医者にはない。
これはどれくらいの確率というより、経験則からきているもので、いままでにペニシリンなどの抗生物質で副作用が起きていないということであれば、患者に抗生物質を経口で投薬することに抵抗はない。
だからこそ、手術の時の同意書のようなものをとってまで、抗生物質の投薬を決めることはない。
つまり、そこには暗黙の確率の了解が存在する。
あるいは医者がそう勝手に思っているかもしれないし、患者は安全な薬であると信じているのかもしれない。
がんの末期治療における呼吸停止時の蘇生率は低く、肺炎などの感染症で呼吸が止まったときの蘇生による救命率のほうが高い。
だからこそ、家族の同意を確認せずに、患者の蘇生が行われたとしても、大きな問題にならずにいる。
つまり、助かる確率がはっきりと高いとわかっていれば、それを選択しても問題がないことが多い。
まさに暗黙の了解である。
ただ、あくまでも暗黙の了解であって、患者の家族の同意を得ているわけではない。
ときには、医者と患者とのあやうい関係を生み出す。
医者は「無理(助かる確率が低い、あるいは助かったとしても植物人間のようになってしまう)」だと判断しても、家族は「なぜ助けないのだ(医療が患者をかなり高い確率で助けているのではないか)」と考えることがある。
お互いの了解に大きなずれが生じたとき、医療過誤の問題となって起きてくる。
統計学や科学の理詰めでは、割り切れない臨床医学の難しさがそこにある。
だからこそ、どんな医療行為も、患者や家族の同意が必要になるが、外来診療の投薬という場合は、ほとんど省略されてしまっている。
確実にがん細胞が医学的に検出されていながら、特別な治療をしないで、がん細胞が消えた症例が存在する。
まったく未治療の自然治癒とは意味が少し違ってくるが、がんの治癒例は、がん治療を行っていく上でかなりの例が報告されている。
『奇跡のごとく』(N、文謹春秋)は、末期がんと思われていた症例のなかで、奇跡的にがんが消失した例を、詳しくインタビューで追っている。
しかし、この場合は、がん治療をなんらかの形で行っているので、がん治療の効果である可能性が高く、本当の未治療の自然治癒とは意味が違ってくる。
しかし、そこには共通性がある。
医者の治療を信じていたこと、前向きに考えてがんに向かって行ったことなど、患者の心のあり方が、がんの進行や消失に影響しているようだ。
プラシーポ効果のときと同様に、患者の医療に対する心の対応の仕方が、治療効果にまで影響してくるのだろう。
科学的な視点だけでは、まだまだわからない部分である。
西洋医学的なものを信じていながら、それだけでは治療が不可能になったとき、それが一般の人であろうと、科学者であろうと、西洋医学以外のものを求めるのは、どんな先進国でもありうる問題である。
つまり病理学的に、がん細胞がはっきり検出されているかどうかが、重要な意味を持ってくる。
がん細胞は無限の増殖を続けるから、それがあるとき、停止し消失することは非常に考えにくい。
しかし、がん発症に遺伝子が関わっており、大腸がんではがん抑制遺伝子の働きが弱まれば、がん発症が起きてくるとされ、遺伝子のスイッチとでもいえるものが作用することでがん発症をするなら、そのスイッチを切り替えることでがんを消失させることが可能であろう。
しかし、理論的にはそうであっても、実際にはそこまで有効な治療法はまだない。
あろう。
の場合問題になるのは、そのがんが医学的定義によって確実に診断されたものかどうかで代替医療(非西洋医学)がさかんになっているわけも、西洋医学に限界を認めているからに他ならない。
西洋医学を信じないからといって、科学的な知識が欠けていることにはならない。
多くの患者は、自分の病気を受け入れるための理由を求めるからだ。
最善の医療が行われたという事実があれば、治らない病気であっても、本人も家族も納得ができる、あるいはあきらめがつく。
もちろんそれで満足するわけではないが、「自分には最善の医療が行われた」という意識は、現代医療のキーワードともいえるだろう。
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